シールド管路耐震検討ソフト(内圧検討)質問集

  内水圧検討時に、フレーム解析モデルが不安定というメッセージが出て計算できないのですが?



 
 
■内水圧検討時に、フレーム解析モデルが不安定というメッセージが出て計算できないのですが?

本ソフト内におけるフレーム解析モデルは、作用荷重を節点集中荷重に置換え、地盤バネを節点バネとして評価しています。 セグメントの変形による地盤の反力を地盤バネとして評価するわけですから、そのバネ方向は法線方向(セグメントが外側方向に変位することにより地盤から受ける反力)及び接線方向(セグメントが回転方向に変位することにより地盤から受ける摩擦反力)となります。よって、GEOLIS製品の円形モデルではすべて、法線方向地盤バネ及び接線方向地盤バネを基本としております。
実際の設計では、接線方向の地盤バネを考慮すると、接線方向地盤バネを考慮しない場合に比べて発生断面力が小さくなることより、安全性を考慮して、接線方向地盤バネを考慮しないケースがあります。この場合、解析モデルが不安定になり解析不能となるケースがあります。 そこで、Ver1.43より以下の2タイプの解析方法を追加いたしました。

@セグメント管頂部節点に、この節点のX方向変位が0となる接線方向地盤バネを強制的に機能させて解析する方法 A法線方向及び接線方向地盤バネをXY方向に成分分解し、XY方向地盤バネとして解析する方法

@の方法は最も精度良く解析できる方法でありますが、セグメントに作用する水平荷重が左右均等である必要があります。不均等な水平荷重を載荷しているモデルで@の方法により解析すると、管頂部節点をX方向に拘束してしなうことになりますから、不適切なモデルで解析していることになります。
Aの方法は荷重バランスに関係なく近似値を求めることができます。しかしながら、法線方向地盤バネのみを機能させている節点においては、節点が法線方向に変位した場合に反力が発生し、接線方向に変位した場合はバネが機能せず反力も発生しないはずです。この法線方向バネをXY方向バネに分解した場合は、節点がどの方向に変位してもバネが機能することになり反力も発生してしまいます。つまり、法線方向地盤バネをXY方向地盤バネに成分分解することにより、フレーム解析することは可能となりますが、外力と反力の関係が法線方向バネとした場合とは異なり、求まる断面力はあくまで近似値であることに注意する必要があります。


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